丁稚ようかん
山に囲まれた伊賀の冬は、盆地特有の底冷えと乾燥しやすい気候です。丁稚ようかんは、そんな冬の乾燥した喉を潤すために作られ、こたつを囲んでよく冷えた丁稚ようかんを家族でわいわい言いながら食べる光景が多くみられました。今では、冷蔵技術の進歩と酸素カット包装により、防腐剤などを使用することなく夏場でも販売できるようになりました。
一般に水ようかんとして販売されている物よりも柔らかく甘みも控えめで、冬は地元のお客様の購入が多く、夏場は水ようかんの感覚で観光客など伊賀以外の方にご愛顧いただいています。時代の流れの中、お客様の嗜好は「みずみずしい物、柔らかい物」へと変化してまいりました。丁稚ようかんはそんな嗜好の変化にマッチした商品です。
- 認定年度
- 2015年度
- 種別
- 菓子
- 事業者
- 桃青庵ふじさき
- 住所
- 〒518-0832 伊賀市上野車坂町742
- 電話番号
- 0595-21-0870
- HP
- http://www.touseian.com
生産者について
昭和15年より当地に開業し、長年家族で和菓子屋を営んでまいりました。伊賀地域に由来した和菓子を中心に、添加物の少ない身体に優しい商品を製造しています。自店舗以外にも道の駅やドライブインなどで伊賀のお土産として販売していただいています。また近年では、ネット販売も行い全国発送に対応しております。時代の流れの中で、少しずつ味を変えアレンジを加え嗜好の変化に対応した商品作りを心掛けてきました。 当店の屋号にある「桃青(とうせい)」は、蕉風俳諧と呼ばれる俳諧の一派を創り上げた俳聖 松尾芭蕉が初めて江戸に旅立つ頃に使用していた俳号です。その意味は字の通りで、自分をまだ熟していない青い桃に例えて、絶えず切磋琢磨していこうという気持ちが込められています。その字を頂き若き日の芭蕉翁の気持ちで、日々和菓子作りに取り組んでいます。